排気量34ccの中型、リアハンドルチェンソー。

デザイン性が素晴らしいです。やまびこの一般向けブランド「ECHO」の公式サイトトップページにも、このGC351が表示されていました(現在はバッテリーモデル。スクロールすればまだ見れます)。

色違いがリョービや新宮商工にもOEM供給されています(サイドテンショナー等仕様は異なる)。

昔はリョービと言えばゼノアチェンソーだったわけですが。まぁタマ数が増えることは良いことです。

兄弟ブランドの共立や新ダイワにも、同じシルエットで性能・機能及び価格がより充実したモデルが有ります。

その中の、チョーク操作が不要なオートチョークモデルは、初心者の方や、機械に疎い作業者の方(失礼)にはうってつけだと思います。

このモデルはプリミティブな手動チョークです。始動は結構難しく、チョーク状態で5回以上リコイルしたらかぶって掛からないでしょうね。

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2010年に登場したようです

購入理由は、とにかくメンテしやすいという一点に尽きます。作業で使う為ではなく、チェンソーをオーバーホールしたいが為に買いました(笑)

クラッチプーラーが安価で手に入りますし、廉価版なのでキャブも電子制御では有りません。気兼ねなく触れます。

大概のチェンソーは古くなると、タンクキャップからの漏れがネックになり買い替えに追い込まれる事が多いのですが、このモデルはキャップがホームセンターで売っています。

もちろんプライマリーポンプ等も買えます(割高ですが、純正品の耐久性・信頼性は互換品の比ではありません)。

店頭陳列品を見繕って部品を入手できるというのは素晴らしいことです。

オーソドックスなリアハンドルタイプですので、部品配置も比較的ゆったりしています。そのため整備性が良好です。

これがトップハンドルモデルになるとそうはいきません。コンパクト化のために部品が詰め込まれているからです。

チェンのピッチとコマ数は91-52、チェンの張り調整が直感的に行えるインテンズバーです。ローラーノーズです。

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スプロケットはスパー式で3/8。

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バーサイズは35cm(14インチ)。40cm(16インチ)のGC351Lもありますが、パワー的には14インチの方が良いでしょうね。

他に25AP-76のGC351Jもあります。切削速度は上がるかも知れませんが、脱線しやすいソーチェンなのと、コマ数が多いので目立てが大変です。

蓄力式リコイルスターターです。刈払機と比べると中々の手応えですが、慣れれば問題ナシ。


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点火プラグはNGK BPM8Y。レジスタプラグではないので、おそらくコイルも昔ながらの仕様で非マイコン装備でしょう。

キャブを絞り過ぎたら過回転になってかじるでしょう。

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3点式スプリング防振で、シリンダー上部・オイルタンク下・本体後部がそれぞれ支点になっています。リアハンドル部を保持するのも2点のゴムダンパーになっています。

運転中素手で持っていても、伝わってくる振動はとても少ないです。ただ、防振手袋は着けるべきですね。さすがに素手で作業していると痺れます。

キルスイッチがトグルスイッチですので、剛性感が高く、確実な操作が出来ます。作業中に操作してみると良さが分かる感じですね。

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50:1混合燃料指定でプライマリポンプ、いわゆるシュポシュポ・ピコピコ付き。

キャブまで燃料を吸わせるために、何回もリコイルする必要が有りません。ただ、整備するときはパイプの数が増えて面倒です。

写真では2ストスクーター用オイルを混合した不適切な燃料に見えますが、実際はやまびこ純正オイルです。混合燃料の青色とフラッシュの黄色が混ざって黄緑に見えてます。

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アイドリング3000rpm、全開10000rpm弱

クランクケースは上下分割式、シリンダーとクランクケース上面は一体鋳造。


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組むときは液ガスが必要です。カー用品店やHCのホルツで問題ナシ。


クローズドポート(非Yポート、非層状排気)で、シリンダー製造にコストが掛けられてます。

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ピストンリング一本ですが、中々の圧縮が有ります。シリンダーにインストールし易いです。スルッと入っていきます。


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クランクシールはNOKの15Z 12 32 5.5です。ベアリングとは別体式。ベアリングはNTN 6201X3JR2C3。

汎用サイズではないので、モノタロウ等での購入は不可能です。農機・林機店に注文する必要が有ります。


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クラッチは逆ネジです。ネジロック剤で留められています。

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専用のクラッチプーラーで抜き取ります。SSTですが、値段は千円ちょっとです。買った方が間違いないです。

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家にインパクトレンチが有るからと言って、喜んで回すのは避けた方がいいです。クランクシャフトをねじ切ったり、コンロッドを曲げている人が多くいるそうです。また、靴紐を燃焼室に詰め込んで回り止めにする人も居ますが、あれもコンロッドを曲げる原因になります。上死点近辺でピストンを止められるピストンストッパーを使用して、スピンナーハンドルのような手回し工具で外すことをオススメします。


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共立製品でよく見られる触媒付きマフラー。排気音はマイルドですね。

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リアハンドル、シリンダーは縦型で、トップハンドル型より保持しやすく疲れにくいです。てこの原理が使えますからね。

ただし、排気量もそれなりに有るため、トップハンドルタイプより若干重いです。

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燃料タンク0.25L、オイルタンク0.26L。チェンオイルの消費量は燃料1タンクにつき80cc程です。

もちろんチェンオイルは毎回満タンにしないといけません。ストレーナーが油面の上に出てしまったら、チェンとガイドバーが焼き付きます。

混合燃料・チェンオイルは毎回抜き取りです。やまびこ純正チェンオイルではありますが、やはり石油ですのでガソリン程ではないにせよ、ホースやグロメットを侵すようです。

ネジはキャブ以外T27トルクスが使われています。市販のL字型レンチでは届きにくく、尚且つ固く締まっているネジが数ヶ所有ります。

具体的には、エンジンのマウントボルトです。

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なんとかL字型レンチで回しましたが、レンチの方が捻れてしまいました。

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長めのトルクスソケットなんかを用意したいところですね。

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また、長いビスが有ったりするので、電動ドリルドライバーも使えると捗ります。

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ブレーキは当然ながらイナーシャチェンブレーキ有りで、安全性も確保されています。

こういうところに、Amazonでよく見る1万円台のチェンソーとの違いが出ます。

少し横道に逸れますが、あの手のコピー品はそもそもハンドガード自体が強度不足で、キックバック時には破損するようです。



ただただ

ゴミやん

という感じですね。

全てが見せかけの粗大ゴミです。軽くて強そうに見えるアルミのレフトハンドルは、見かけ倒しの典型です。

どう考えても行政が介入すべきです。安全基準を設けて日本国内では売れないようにしないと、そのうち死人が出るでしょう。(まぁ労働安全衛生法には、40cc未満はチェンソーではないと書かれている位なので、なかなか対策は取られないでしょうが。)

逆にSTIHLがいかにマトモかがわかりますね。実験台のMS440は一般家庭向けのチェンソーですが、1350N(大体135kg)の錘をぶら下げても耐えてますね。

話を戻して、キャブは標準的なワルボロ

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不織布一枚物のエアクリーナー。接合部にパッキンが何もなく、樹脂同士が接触しているだけなので、作業後外すとインマニに細かい粉塵がちょっと入っていたりします。

長期間使用すると、ピストンシリンダーの磨耗による始動性の悪化等の影響が出てくるかも知れません。

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公式サイトにもかかれている通り薪作り・玉切りに最適です。竹切りにも使えます。その場合はフルカッターのチェンと換装しても良いです。

伐倒は、直径20cmを超えてくると時間がかかります。やはりパワーは35ccクラスなりという感じでしょうか。

買って分かったのは、年数回直径10cm程度の木を1時間ほど切るくらいなら、ホムセン仕様のチェンソーでも性能・耐久性の面では十分だということです。

バラすとこんな感じです。

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組み上げてエンジンを掛けると、ピストンシリンダーのアタリが出るまでは、アイドリング調整ネジを多少締め込んであげないとアイドリングが続きません。

アタリが出たら、回転計で測りながらアイドリングを2800~3000rpm程度に合わせましょう。

新品から初めてエンジンを掛けてすぐも、やはりアタリが出きっていないので、吹け上がりが一息遅れます。

何タンクか使用している内に上々の吹け上がりになってきますのでご安心を。

触媒を温めるために暖気運転を長めにするのと、プラグの熱価が8番で高い為か、燻り方がすごいです。煤が全面に着いています笑

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